経済制裁なんか関係ない、ロシア船が毎日小樽港へやってくる

ロシア雑記

北海道の港にはロシアからの運搬船がほぼ毎日入港します。
私が取引しているのは小樽港に入港するロシア船です。
ロシアの船ってどんな船?ロシアの船には何が積み込まれるの?
現在、日本はロシアへ経済制裁を課していますが、ロシア船の入港は停止されていませんし、貿易もストップしていません。

この記事を書いている人

ロシアとお付合いして30年が過ぎたMANAです。
出身地である根室の花咲港でカニなどの水産物輸入ビジネスを始めたのがきっかけで、ロシア貿易を始めました。
現在は札幌から近い小樽港からロシアへ日本製品を輸出しています。
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小樽のどこにロシア船が停泊しているの?

JR小樽駅を背中にして立つと目の前に海が見えます。
小樽駅から目の前の通りをまっすぐ15分ほど歩いて降りていくと港に到着します。
そこからいくつかの埠頭にわかれていますので、外国籍の船は指定された埠頭に接岸して停泊しています。
上の赤い線の埠頭のどこかにロシア船は常時停泊しています。
主にサハリン州(旧樺太)のコルサコフ港から来る船が多いですが、ロシア本土のウラジオストクからRORO船が来ることもあります。

RORO船とは?
トラックやトレーラーが自走で船に乗り込み、貨物を積載したまま運搬できる貨物用の船舶のことです。

大型の貨物船もいれば、中型の運搬船もいます。
決して豪華な船ではありませんし、かなり古びた船舶です。

岸壁の手前にはゲートがあって、外国船籍が停泊している時は警備員もいます。
岸壁へ入るためには許可書が必要になり、入口の警備員に税関からの書類を見せて印鑑を押してもらう手続きがありますので、だれでも自由に出入りはできません。

1.ゲートの開放時間
  ゲート開放時間は午前6時から午後8時までです。
2.ゲートの出入り
  ゲートの出入り時には、上陸許可書、船員手帳、パスポート、乗船等のいずれかをゲート警備員に提示してください。提示されない方は出入りできません。
3.ゲート内への持ち込み
  車などの携帯品、輸出品等をゲート内に持ち込むには、税関の許可印または受付印のある書類が必要です。

上記の看板が日本語、英語、ロシア語で記載されゲートに取り付けられています。

ロシア船には何を積み込むの?

輸出制限がかかっていない商品はなんでも輸出できます。
一番目立つのは自動車ですが、それ以外にも食品や日用品、建材や機械類も輸出されています。
ロシア船の出港日とその前日に積み込みが行われます。
それまでに輸出通関を終わらせ、輸出品を岸壁まで運ばなくてはならないのです。

積み込み1日目は船のハッチをあけて、”濡れてはいけない輸出品”や”パレット積み商品”などを船倉に積み込みます。
2日目はハッチを閉めて、その上に自動車類を積み込みます。
出港する時、甲板に積んである自動車しか見えないので「ロシア船は中古車輸出をしている」と言われる所以かなと思います。

ロシアの乗組員とおしゃべりできるの?

岸壁でウロチョロしているロシア船の乗組員とおしゃべりすることができます。
先日は岸壁でアイスホッケーでヒマつぶしをしていたロシア人とスポーツ雑談したり、船を塗装していた人からサハリンにできた新しいレストランの情報をもらったり、ミニミニ交流ができます。
乗組員たちは仕事が終わり自由時間になると、小樽市内のスーパーなどに買い物にでかけたり散歩をしていますので、お話できるチャンスはあります。

日本の中古車は輸出できるの?

日本製の中古車だけではなく、ヨーロッパ製の中古車や部品も輸出されています。
西側諸国がロシアに対して課している経済制裁に自動車や自動車部品の輸出が含まれているため、ロシアでは自動車部品が不足しています。
そのため、日本を経由して部品が輸出されています。
ハーフカットの自動車の需要も多いので日本ではめったに見ることのできない、半分に切られた自動車が岸壁に並んでいます。

経済制裁の影響はどのくらい?

2022年2月にロシアがウクライナへ軍事侵攻してから、日本はロシアへ経済制裁を課しています。
その影響は日露貿易にも影を落としています。
ただ、ロシアへの輸出が全面的に禁止になったわけではありませんので、日本からの輸出もロシアからの輸入もストップしておりません。

あとがき

ロシア人の得意技って知っていますか?
ーーーロシア人はグレーゾーンを利用するのが得意なんです。
ロシア人の頭脳の使い方って知っていますか?
ーーーロシア人は抜け道を考えたり、抜け穴を見つけるために必死で脳みそをフル回転させます。

毎月のようにロシアへの輸出禁止の品目が増えていますが、同じ商品でも使用資材によってOKだったりNGだったりします。
税関には一覧表が張ってありますが、それをみてもよくわからないので、怪しいモノは直接経済産業省に問い合わせをしなくてはなりません。

岸壁に行くと、船の前にたくさんの輸出品が積み込みを待っている状態なのですが、それを見ていると季節ごとにロシアへ輸出する商品が変わってきます。
冬になると、除雪機やスコップ、冬タイヤが増えます。
夏には業務用ビール樽が大量にパレットに乗せられています。

日露貿易は劇的に変化することはないと思いますが、輸出規制されていない日本製品を輸出することは可能ですので、ロシアで何が売れるかな? と考えるのも楽しいです。

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