【ロシアのクリスマスは1月7日】お正月もツリーが飾られています。

ロシア雑記

日本で「クリスマスはいつ?」と聞かれたら「12月25日」と答えるでしょう。
12月25日の朝、目が覚めると枕元にサンタクロースからのプレゼントを見つけて喜ぶ子供たちの笑顔を想像します。
では、ロシアでも同じようなイベントがあるのでしょうか?
「クリスマスはあります。でも12月25日ではありません」

この記事を書いている人

ロシアとお付合いして30年が過ぎたMANAです。
ロシアビジネスはインバウンド旅行業と貿易業を中心に稼いでいます。
NPO法人札幌ノボシビルスク協会の理事長としてシベリアとの交流事業も行っており、日本から一番近い隣の国ロシアについての情報を発信しております。
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ユリウス暦のカレンダー

現代ではほとんどの国がグレゴリオ暦(太陽暦)を使っていますが、ロシア正教会では今でもユリウス暦を使っているため、日にちのずれがでてきます。
日にちのずれは13日なので、12月25日は13日後の1月7日になるのです。

ロシアでは1月7日にクリスマスを祝います。

12月25日はロシアでは特別なイベントもパーティーもありません。
ロシアの市民は、世界各国では12月25日にはクリスマスを祝っているのは知っているけれど、ロシアは違うのよ、という気持ちでいます。

サンタクロースは青い!

ロシアでは「サンタクロース」とは言いません。
「Дед Мароз ジェットマロース」と言います。
「Дед ジェット」は日本語でおじいさん、「Мароз マロース」は極寒のことなので、「極寒おじいさん」になります。
そして、ジェットマロースの隣には「Снегурочка スネグーラチカ」と言う孫娘がいます。
「Снегурочка スネグーラチカ」は日本語で雪娘です。
ロシアのクリスマスには「ジェットマロースとスネグーラチカ」のコンビが不可欠です。

クリスマスの祝い方

お正月が過ぎても街中でクリスマスソングが流れています。
日本の場合、12月はじめ頃からクリスマスツリーが登場し、玄関にクリスマスリースが飾られ、街中にイルミネーションがキラキラと輝き、クリスマスプレゼント選びに走り回ります。
12月25日のクリスマスが終わると、クリスマスムードは一気に消滅し、お正月モードに切り替わります。
スーパーでお菓子の詰め合わせサンタクロースブーツが置いてあった特設スペースにはお正月のお餅が並びます。

ロシアではクリスマスとお正月が逆になるパターンですね。
「新年おめでとう~」からの「メリークリスマス」になります。
そして、この二つのイベントが合体してクリスマスカードに新年おめでとうというメッセージが書いてあることが多いです。
つまり、年賀状にサンタクロースのイラストがあるとか、クリスマスカードに門松が描かれているって感じです。

上のカード、右側のロシア語は新年おめでとう!と書いてあります。
左側にはツリーの写真です。

クリスマスプレゼントはあるの?

プレゼントはあります。
ただ、クリスマスの1月7日ではなく、12月31日の夜または1月1日にプレゼントをもらいます。
プレゼントは枕元ではなく、ツリーの下に置いてあります。

クリスマスプレゼントと言うよりも、お正月のプレゼントですね!
ロシア人はクリスマスツリーとは言わず「お正月ツリー」と呼ぶことが多いです。

新年とクリスマスが一度にやっているこの時期、ロシア人は新年イベントの方がメインになっています。

ツリーを片付けてロシア人VIPに怒られた

クリスマスツリーに関するエピソードをひとつ

10年以上前ですが。
当社の顧客に毎年年末年始をスキー場のコテージで過ごすロシア国籍のご夫婦がいました。
滞在期間は12月20日~1月15日の約1ケ月をのんびりと快適なコテージで過ごす富裕層です。
コテージは外国人好みのインテリアで飾られ、12月はリビングに大きなクリスマスツリーが用意されています。

12月26日に私の携帯が鳴りました。
ちょっと不機嫌な様子の奥様からの電話でした。
「マナさん、なせツリーを片付けたのですか?寂しいじゃないですか!もどしてほしいです」

コテージの管理会社に連絡して、クリスマスツリーをリビングに戻してもらいました。

何が起きたかと言うと、
コテージの管理会社はお部屋の清掃時に、クリスマスツリーを片付けてお正月用の鏡餅をセッティングしたのです。
玄関にも門松を飾るという日本のお正月を演出しました。

クリスマスが終わったのでクリスマスツリーを片付けて、新年を迎える準備の飾りつけに変えたのですが、ロシア人にとっては「えっ?なんで?クリスマスはまだだし、新年にツリーは必要でしょう!」ということなんです。

ロシア人VIPには日本の風習も説明して、お雑煮やおせち料理を試食してもらい、より一層日本を好きになってもらいました。

あとがき

年末、12月20日以降に日本に来るロシア人VIPには必ずクリスマスプレゼントを用意して、空港の出迎え時やホテルのチェックインの時に渡して挨拶するのが常となっています。
特にお子様同伴の顧客にはサンタブーツを用意します。
サンタブーツも12月25日まではどこのスーパーでもたくさん陳列されていますが、12月26日にはなくなってしまうので、12月25日までに大量に購入して事務所に保管しています。

ロシアではクリスマスよりもお正月の方が重大イベントなので、新年にドーンとお金と体力を使い果たしてしまう感じがします。
ロシアのお正月といえば、モスクワの赤の広場で0時の鐘と共に花火が打ちあがり、シャンパンをあけて乾杯をするイメージでしょうか。

ロシアでクリスマスの雰囲気を味わうためには年末から新年にかけてロシアを訪問してみましょう。

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